深川や 蠣殻山の 秋の月   小林一茶

(ふかがわや かきがらやまの あきのつき)

意味・・昔、深川には蛤町という町名が残っていたように、
    場末(ばすえ)の海に近いあたりは、海苔や貝など
    をとって生計を立てているさびれた漁師町であった。
    海苔粗朶(のりそだ)の廃物を垣にした家に住んで、
    牡蠣(かき)をむいて暮らす人たち。その生業(なり
    わい)が築いた貝殻の山にしろじろと照る秋の月。
    荒涼たる場末の町の風景を描いて、しみじみとした
    哀歓をただよわせています。

 注・・蠣殻山=牡蠣をむき取った後の貝殻の山。