6/1 更けにけり山の端近く月冴えて十市の里に
   衣打つ声           藤原敏行
6/2 わたの原八十島かけて漕ぎ出でぬと人には告げよ
   海人の釣舟          小野たかむら 
6/3 明けばまた越ゆべき山の峰なれや空行く月の
   末の白雲           藤原家隆   
6/4 梅が枝に来いる鶯春かけて鳴けどいまだ
   雪は降りつつ         詠人知らず
6/5 ちはやぶる神代も聞かず龍田川唐紅に
   水くくるとは         在原業平 
6/6 うぐいすの身をさかさまに初音かな 其角
6/6 鐘ひとつ売れぬ日はなし江戸の春  其角
6/7 大和には群山あれどとりよろふ天の香具山登り立ち
  国見をすれば国原は煙立ち立つ  舒明天皇
6/8 東風ふかば匂いおこせよ梅の花あるじなしとて
   春を忘るな          菅原道真 
6/9 なのはなや昼一しきり海の色    蕪村
6/9 菜の花や鯨もよらず海くれぬ    蕪村
6/9 菜の花や月は東に日は西に     蕪村
6/10 東の野にかぎろひ立つ見えてかえり見すれば
   月傾きぬ           柿本人麻呂
6/11 さつき待つ花橘の香をかげば昔の人の
   袖の香ぞする         読人知らず
6/12 わくらばに問う人あらば須磨の浦にもしほたれつつ
   わぶと答えよ         在原行平
6/13 山里の春の夕暮れ来てみれば入相の鐘に
   花ぞ散りける         能因法師
6/14 山里は秋こそことにわびしけれ鹿の鳴く音に
   目をさましつつ        壬生忠岑
6/15 山里は冬ぞさみしさまさりけり人目も草も
   かれぬと思へば        源宗干