もみぢ葉の 流れてとまる 水門には 紅深き 波や立つらむ
                        素性法師

(もみじばの ながれてとまる みなとには くれないふかき
 なみやたつらん)

意味・・(龍田川にはもみじ葉が流れているが)もみじ葉の
    流れて行き着く河口では、(もみじ葉がたまって)
    紅色の濃い波が立っているであろうか。

    屏風に、龍田川に紅葉が流れているさまを描いて
    あったのを題として詠んだものです。       

 注・・とまる=泊まる。行き着く所。
    水門(みなと)=川の口・入り江の口などで、
       両岸が狭くなっている所。