淡雪の ほどろほどろに 降り敷けば 平城の京し 思ほゆるかも
                          大伴旅人

(あわゆきの ほどろほどろに ふりしけば ならのみやこし
 おもおゆるかも)

意味・・泡のような雪がひらひらと降って一面に降り敷くと、
    あの奈良の都が思われることだなあ。

    大宰府に居た時の作です。大宰府は都に比べれば雪が
    珍しく、それたけに、雪を見るとすぐさま都に思いを
    はせたものです。

 注・・ほどろほどろ=はらはらと、まだらに。
    平城の京し(ならのみやこし)=奈良の都が。