高き屋に 登りて見れば 煙立つ 民のかまどは
にぎはひにけり           仁徳天皇

(たかきやに のぼりてみれば けぶりたつ たみの
 かまどは にぎわいににけり)

意味・・高殿に登って遠望すると、炊煙が立ち上がって
    いる。民の釜戸は煮炊きの物が豊になり、暮し
    も楽になった事だ。

    藤原時平の「高殿に登りて見れば天(あめ)の下
    四方(よも)に煙りて今ぞ富ぬる」を念頭に置いた
    歌です。

    仁徳天皇が民の貧困を心配して、三年間、年貢を
    免除したので民の生活が立ち直ったという。

 注・・煙=炊煙。
    民のかまど=民の炊事の煮炊き。