9/16 夏草や 兵どもの 夢の跡          芭蕉
9/17 かくありと 兼ねて知りせば せん術も ありなましもの
   かねて知りせば               良寛
9/18 古も 今も変わらぬ 世の中に 心の種を 残す
   言の葉                   細川幽斎
9/19 伊勢の海に 釣りする海人の 浮子なれや 心一つ
   定めかねつる              読み人知らず
9/20 秋風や しらきの弓に 弦はらむ     向井去来
9/21 鴨山の 岩根し枕ける 我をかも 知らにと妹が
   待ちつつあらむ              柿本人麻呂
9/22 世の中の さらぬ別れの なくもがな 千代もと嘆く
   人のため                  在原業平
9/23 亀の尾の 山の岩根を とめて落つる 滝の白玉
   千代の数にも                紀惟岳
9/24 山路きて むかふ城下や 凧の数       大祇
9/25 吉野山 霞の奥は 知らねども 見ゆる限りは
   さくらなりけり               八田智紀
9/26 歌書よりも 軍書にかなし 芳野山      支考
9/27 御廟年経て 忍は何を しのぶ草       芭蕉
9/28 千年もと 頼みし人は 仇し野の 草葉の露と
   消えにけるかも               良寛
9/29 穂にもいでぬ 山田をもると 藤衣 稲葉の露に
   濡れぬ日ぞなき             読み人知らず
9/30 行く年の をしくもあるか ます鏡 みる影さへに
   くれぬと思へば               紀貫之