たのしみは 春の桜に 秋の月 夫婦仲よく 三度くふめし
                 四方赤良(よもあから)

(たのしみは はるのさくらに あきのつき ふうふなかよく
 さんどくうめし)

意味・・春の桜、秋の月、夫婦仲むつまじく三度三度食う飯。
    不自由な田舎に住んでいても、けっこう楽しい生活
    があるものだ。

    題は「田舎興(いなかのきょう)」。
    この歌は、
    後世の橘曙覧(たちばなあけみ)の「たのしみは妻子
    (めこ)むつまじくうちつどい頭並べて物を食らふ時」
    など、「たのしみは・・」で始まる五十二首の独楽吟
    を導きだすもと、と言われています。