葛飾の 真間の井を見れば 立ち平し 水汲ましけむ 
手児奈し思ほふ       高橋虫麻呂(たかはしむしまろ)  

(かつしかの ままのいをみれば たちならし みずくましけん
 てごなしおもおゆ)

意味・・葛飾の真間の井戸を見ると、ここに通って水を汲んで
    いたというかわいらしい手児奈のことが思われる。

 注・・葛飾=今の東京都と千葉県の一部。
    真間=千葉県市川市真間。
    立ち平(なら)し=歩きまわって平にする。
    手児奈(てこな)=貧しい姿でも容姿が整った女の子。