妹と出でて 若菜つみにし 岡崎の 垣根恋しき 
春雨ぞ降る
                 香川景樹(かがわかげき)

(いもといでて わかなつみにし おかざきの かきねこいしき
 はるさめぞふる)

意味・・妻とともに外に出て若菜を摘んだ、あの岡崎の
    家の垣根をなつかしく思い出させる春雨が降っ
    ていることだ。

    単身赴任している景樹は、春雨が降ってくると
    この雨で若菜が生長するだろうと思い、そう言
    えば昔、妻と一緒に若菜を摘みに行ったことが
    あったなあと思い出され、妻が恋しくなったと
    いう気持を詠んでいます。

 注・・岡崎=京都市左京区の地。景樹の本宅があった。