みじか夜や 伏見の戸ぼそ 淀の窓    蕪村(ぶそん)

(みじかよや ふしみのとぼそ よどのまど)

意味・・夏の夜も明けきらぬうちに、伏見から淀川
    下りの一番船に乗る。伏見の町はまだ固く
    戸を閉ざして静まりかえっていたが、淀堤
    にさしかかる頃には夜も明け、両岸の商家
    は窓を開け放ち、忙しそうに往来する人の
    姿も見られる。

    京都伏見の京橋は大阪の八軒屋との間を往
    複する三十石船の発着点であった。伏見か
    ら淀の小橋まで5.5キロの下りで、淀の
    両岸には商家が軒を連ねていた。
    
 注・・戸ぼそ=家の戸。