君すまば とはましものを 津のくにの 生田の森の
秋のはつかぜ       増都清因(ぞうずのしょういん)

(きみすまば とわましものを つのくにの いくたのもりの
 あきのはつかぜ)

意味・・もしあなたが住んでいるのなら尋ねよう
    ものを、摂津の国の生田の森の秋の初風
    がいかに吹いたかと。

    国司の任期が終えて帰って来た人に、長
    い間お勤めご苦労さんという気持も含め
    て詠んだ歌です。

 注・・津のくに=摂津の国、今の兵庫・大阪。
    とはましものを=尋ねられずに残念だ
      という気持。
    生田の森=神戸市生田区の生田神社の辺り。