あらぬ世に くれまどひぬる いとなみも 一夜あくれば
なれる春かな          心敬(しんけい)

(あらぬよに くれまどいぬる いとなみも ひとよ
 あくれば なれるはるかな)

意味・・世間一般の年の暮れの忙しさに途方にくれて
    いても、一夜明けて新春を迎えると、これま
    でとうって変わって、別の世界になったよう
    な気分になるものだ。
    
    「あらぬ世に」はここで切り、「一夜あくれ
    ば」に続きます。

 注・・あらぬ世=別世界。
    くれまどひぬる=途方にくれる。「くれ」に
      「(年の)暮れ」を掛ける。
    なれる=成れる。