大空の 月の光し 清ければ 影見し水ぞ 
まづこほりける            読人知らず

(おおぞらの つきのひかりし きよければ かげみし
 みずぞ まずこおりける)

意味・・昨夜は空にある月がひとしお冴え返っていたが、
    その影を一晩中映していた庭の池の水が真っ先に
    凍ったのだなあ。

    冷たく澄んだ月影を吸い込んだので池の水が凍っ
    てしまった、それほど、月は冴えて清く感じた、
    という事を詠んだ歌です。

 注・・清ければ=月が冴えて寒々した感じをこのように
      表現している。
    影=月の光。