百伝ふ 盤余の池に 鳴く鴨を 今日のみ見てや 
雲隠りなむ          大津皇子(おおつのみこ)

(ももづとう いわれのいけに なくかもを けふのみ
 みてや くもかくりなん)

意味・・この盤余の池に鳴く鴨を今日限りに見て、
    私は死んでしまうのであろうか。

    自己の死を凝視(ぎょうし)して詠んだ辞世の
    歌です。謀反の罪で殺された。

 注・・百伝ふ=盤余の枕詞。無限に続く意を表し
       第四、五句のはかなさに対比させる。
    盤余(いわれ)=奈良県磯城郡盤余。
    雲隠り=昇天して雲の中に隠れる、貴人が
       死ぬこと。