中々に 花さかずとも 有りぬべし よし野の山の
春の明ぼの            慈円(じえん)

(なかなかに はなさかずとも ありぬべし よしのの
 山のはるのあけぼの)

意味・・なまじっか桜の花が咲いていなくても、それは
    それでよいと思う。えも言われない吉野山の春
    の曙の空の美しさよ。

 注・・中々に=いっそう、むしろ。