色香をば 思ひもいれず 梅の花 つねならぬ世に
よそへてぞ見る         花山院(かざんいん)

(いろかをば おもいもいれず うめのはな つねならぬ
 よに よそへてぞみる)

意味・・梅の花の色香のすばらしさよ、しかし私は
    そのすばらしさにひかれて執着するのでは
    ない、花の咲き散る姿に無常な人間の世を
    なぞらえて見ることだ。

    花山天皇は在位2年で王位を捨てて出家し
    て詠んだ歌です。美しい梅の花にも、やが
    て散るその姿に無常の思いを浮かべていま
    す。

 注・・よそへて=なぞらえる、たとえる。
    つねならぬ=はかない、無常だ、世の中に
      あるすべての物は絶え間なく生滅変化
      し、永久不変でないこと。