高瀬さす 六田の淀の 柳原 緑も深く 
かすむ春かな        藤原公経(ふじわらのきんつね)

(たかせさす むたのよどの やなぎはら みどりもふかく
 かすむはるかな)

意味・・高瀬舟が棹をさしていく六田の淀の柳原は、
    緑も深く、その緑とひとつになって深くかす
    んでいる春だなあ。

 注・・高瀬さす=高瀬舟が棹をさしていく。高瀬舟
      は川の浅瀬を通るために作った底の浅い
      舟。
    六田の淀=奈良県吉野郡吉野川の渡し場。
    かすむ=「緑がかすむ」と「霞」を掛ける。

作者・・藤原公経=1244没、74歳。鎌倉将軍
      の縁威として威をふるった。