みな人は 吉野の山の さくらばな おりしらぬ身や
谷のむもれ木       源定信(みなもとのさだのぶ)

(みなひとは よしののやまの さくらばな おりしらぬ
 みや たにのうもれぎ)

意味・・人々は皆、吉野の山の桜の花のように晴々と
    華(はな)やいでいるが、その花を手折る事も
    なく、花の咲く折も知らないわが身は、谷の
    埋もれ木のようなものだ。

    人々を桜花とし、不遇の身の述懐を詠んでい
    ます。

 注・・吉野の山=桜の名所。人々の華やかな事の比喩。
    おりしらぬ=花の咲く折を知らない意、と手折
      る事を知らない意を掛ける。
    むもれ木=埋もれ木。

作者・・源定信=1102年出家。