山彦の こたふる山の ほとどぎす 一声なけば
二声ぞきく         能因法師(のういんほうし)

(やまびこの こたえるやまの ほとどきす ひとこえ
 なけば ふたこえぞきく)

意味・・山のほとどぎすは山彦が答えるので、
    一声鳴くと二声鳴くように聞こえる。

    ほとどぎすは一声だけ鳴くものとされ
    ていたので、二声聞くのが風流人の願
    望だった。

作者・・能因法師=988生れ。俗名橘永愷。
      出家して能因。中古36歌仙。