吹きいづる はげしの風に むらくもの はれゆくあとの
月まどかなり       内藤政俊(ないとうまさとし)

(ふきいずる はげしのかぜに むらくもの はれゆく
 あとの つきまどかなり)

意味・・激しい風が吹き付けて暗雲を取り払った。
    その後の月の光のさわやかなことだ。

    幕末の挙田藩(ころもたはん・愛知県豊田市)
    は財政難で苦しんでいた。それは賄賂をもらい
    浪費する家老たちがいたからだ。そのあげく、
    農民に増税しなければならなかった。藩の塾長
    で正義感の強い竹村梅斎がこの問題に取り組ん
    だ。その結果成功するのだが、梅斎は自殺に追
    い込まれた。これを惜しみ、また梅斎の功績を
    たたえて藩主の政俊が詠んだ歌です。

 注・・むらくも=群雲、一群の雲。

作者・・内藤政俊=徳川幕末の挙田(ころもた)藩主。