(6月22日分です)


世の中は 七たび変へん ぬば玉の 墨絵に描ける
小野の白鷺          良寛(りょうかん)

(よのなかは ななたびかえん ぬばたまの すみえに
 かける おののしらさぎ)

意味・・世の中に対する態度を七度変えてみよう。
    墨で雪野の白鷺を描く事が出来るように、
    不可能に見えたものも可能になるものだ。

    類似歌として「世の中は何に譬へむぬば
    玉の墨絵に描ける小野の白雪」がありま
    す。(意味は下記参照)

 注・・ぬば玉の=「墨」の枕詞。
    小野=野原。
    墨絵に描ける白鷺=技術の上達によって
      不可能も可能になることを言う。

作者・・良寛=1758~1831。新潟県出雲町
      に左門泰雄の長子として生まれる。幼
      名は栄蔵。

類似歌です

世の中は 何に譬へむ ぬばたまの 墨絵に描ける 
小野の白雪          良寛(りょうかん)

(よのなかは なににたとえん ぬばたまの すみえに
 かける おののしらゆき)

意味・・この世のあり方を何に譬えたら良いだろうか。
    それは、墨だけで野原の白い雪を表現する絵
    のようなものである。黒い色も白い色も、見
    方にによって変わるものだ。