隼人の 薩摩の瀬戸を 雲居なす 遠くも我れは
今日見つるかも    長田王(ながたのおおきみ)

(はやひとの さつまのせとを くもいなす とおくも
 われは けふみつるかも)

意味・・あの隼人の住む薩摩の瀬戸を、空の彼方
    の雲のように、遠くはるかな思いのあつ
    たあの瀬戸を、今日はじめて見ることが
    出来たぞ。

    遠く異郷の果てまで来て、薩摩の瀬戸を
    見た感慨を詠んでいます。

 注・・隼人=九州の大隈・薩摩地方に住んで
      いた精悍な部族。
    薩摩の瀬戸=現在の黒瀬戸。天草諸島
      の最南の長島と鹿児島の阿久根と
      の間の狭い海峡。

作者・・長田王=737没。近江守。正四位。