愚を以て身の芯となす露の玉 
             村上護(むらかみまもる)

(ぐをもって みのしんとなす つゆのたま)

意味・・草花につけた露は滑り落ちて、はかない命で
    ある。不安定な所に身を置く露の私は愚かに
    見えるであろう。がしかし、愚かであっても
    これが私の信念なのです。草花に身を置くか
    らこそ玉の露として美しいのです。

    露ははかない事、消えやすい事に譬えられ、
    また、珠や玉として美しいものに譬えられる。
    愚は愚かな事、くだらない事の意だが、謙遜
    して言う場合もある。「荘子」の言葉に「愚
    かなるが故に道なり」と持ち上げている。
    愚には人間の賢(さか)しらな知識や損得勘定
    が働いていない。それで本当の道に合すると
    いうものです。露も愚であるからこそ美しい
    と、作者は言っています。    

作者・・村上護=現今の俳人。