はかなくて またや過ぎなん 来し方に かへるならひの
世なりとも         兼好法師(けんこうほうし)

(はかなくて またやすぎなん こしかたに かえる
 ならいの よなりとも)

意味・・過ぎてきた今までに再びかえる習わしが
    たとえこの世にあったとしても、やっぱ
    りまた、なんとなしにはかなく日々を過
    ごすであろうか。

 注・・はかなく=たいしたこともない、むなしい。

作者・・兼好法師=吉田兼好。1283~1352。鎌倉
    時代から南北時代の歌人。著書「徒然草」。