袖ひちて むすびし水の こほれるを 春立つけふの
風やとくらむ        紀貫之(きのつらゆき)
 
(そでひちて むすびしみずの こおれるを はるたつ
 けふの かぜやとくらん)

意味・・暑かった夏の日、袖の濡れるのもいとわず、
    手にすくって楽しんだ山の清水、それが寒さ
    で凍っていたのを、立春の今日の暖かい風が、
    今頃は解かしているだろうか。

 注・・ひちて=漬ちて。侵って、水につかって。

作者・・紀貫之=872年生。土佐守。古今和歌集の撰
     者。「土佐日記」。