いざ歌へ 我立ち舞はむ ひさかたの 今宵の月に
寝ねらるべしや
               良寛(りょうかん)
                 (良寛歌集・1212)

(いざうたえ われたちまわん ひさかたの こよいの
 つきに いねらるべしや)

意味・・さあ、あなたは歌いなさい。私は立って歌おう。
    今夜の美しい月を見て、寝ることが出来ようか、
    いや寝ることは出来ない。

    仲秋の名月の夜に友が来たので詠んだ歌です。

 注・・ひさかたの=天、月、光、空などの枕詞。

作者・・良寛=1758~1831。