雨隠り 心いぶせみ 出で見れば 春日の山は 
色づきにけり
           大伴家持(おおとものやかもち)
             (万葉集・1568)

(あまごもり こころいぶせみ いでみれば かすがの
 やまは いろずきにけり)

意味・・雨に閉じ込められて、気持がうっとうしいので、
    外に出てみると、春日の山はもう見事に色づい
    ていた。

    長雨の間に山がすっかり紅葉したことを見出し、
    雨ごもりの鬱情から開放された気持を詠んで
    います。

 注・・いぶせみ=気が晴れない、うっとうしい。

作者・・大伴家持=718~785。大伴旅人の子。万葉の
     代表的な歌人。万葉集の編纂もする。