朝まだき 嵐の山の 寒ければ 紅葉の錦
着ぬ人ぞなき
          藤原公任(ふじわらのきんとう)
            (拾遺和歌集・210)

(あさまだき あらしのやまの さむければ もみじの
 にしき きぬひとぞなき)

意味・・朝がまだ早く嵐山のあたりは寒いので、山から
    吹き降ろす風のために紅葉が散りかかり、錦の
    衣を着ない人はいない。

    紅葉の名所の嵐山の晩秋の景観を詠んでいます。

 注・・嵐の山=京都市右京区にある嵐山。嵐に山風を
     掛ける。

作者・・藤原公任=966~1041。権大納言・従五位。漢詩
     文・和歌・管弦の三才を兼ねる。清少納言や
     紫式部らと親交。和漢朗詠集の編者。