おしなべて 同じ月日の 過ぎゆけば 都もかくや
年は暮れぬる
            西行(さいぎょう)
             (山家集・575)

(おしなべて おなじつきひの すぎゆけば みやこも
 かくや としはくれぬる)

意味・・どこでも一様に月日が過ぎてゆくから、あなたの
    住む都も、この高野山同様に今年も暮れているの
    でしょうね。それにつけて、わが身同様、あなた
    も深い感慨がおありでしょう。

    西行のいる高野山から都の人にことづけた歌です。
    流れる月日は同じでも、迎春の準備をする境遇は
    世間一般の人とは全く違っている、という気持を
    詠んでいます。

 注・・かくや=高野山におけると同様。

作者・・西行=1118~1190.本名は佐藤義春。鳥羽院の北面
     の武士。23歳で出家。家集「山家集」。