み餐する 物こそなけれ 小瓶なる 蓮の花を 
見つつしのばせ
               良寛(りょうかん)
               (良寛歌集・1107)

(みあえする ものこそなけれ こがめなる はちすの
 はなを 見つつしのばせ)

意味・・おもてなしする物は何も無いけれど、せめて、
    瓶に挿しておいた蓮の花を見ながら、それを
    私のもてなしだと思って、美しさをほめて下
    さい。

    良寛の留守中に来訪した貞心尼が詠んだ歌
    「来てみれば 人こそ見えね 庵守て 匂ふ
     蓮の 花の尊さ」に応えて詠んだ歌です。 

 注・・み餐(あえ)=飲食のもてなし。
    しのばせ=賞美する。
    貞心尼=長岡藩士の娘。夫と死別後尼になり
     良寛に禅の指導を受ける。

作者・・良寛=1758~1831。