いたづらに 我が身もかくや はつせ山 けふの日も又
入あひのこえ
              後西天皇(ごさいてんのう)
              (万治御点)
(いたづらに わがみもかくや はつせやま けふの
 ひもまた いりあいのこえ)

意味・・何の甲斐も無く我が身もこうして果てるのか。
    初瀬山では今日という日も又夕暮れを向かえて
    入相の鐘の音が響いている。

 注・・いたづらに=何のかいもなく、無為に。
    かくやはつせ山=「かくや果つ」と「初瀬山」
     を掛ける。

作者・・後西天皇=1661~1665の天皇。