曇りなく 千年にすめる 水の面に やどれる月の
影ものどけし
            紫式部(むらさきしきぶ)
            (新古今和歌集・722)
(くもりなく ちとせにすめる みずのおもに やどれる
 つきの かげものどけし)

意味・・いつまでも永久に澄みわたっていると思われる
    お屋敷の池の水面に、曇りもなく明るく照り輝い
    ている月の光、ともどもに永遠の安らかさが感じ
    られる。

 注・・曇りなく=水の濁りと、空の曇りを掛ける。
    千年にすめる=永久に澄んでいる。水と月の光に
     掛けている。
    のどけし=長閑し。心が安らかである。

作者・・紫式部=970頃の生まれ。「源氏物語」「紫式部日記」。