人住まぬ 不破の関屋の 板廂 荒れにし後は
ただ秋の風
             藤原良経(ふじわらのよしつね)
             (新古今和歌集・1601)
(ひとすまぬ ふわのせきやの いたびさし あれにし
 のちは ただあきのかぜ)

意味・・もう関守が住まなくなった不破の関の番小屋の板廂。
    荒れ果ててしまったあとは秋風が吹き抜けるばかりだ。

    かっては威勢がよかったが、荒廃してしまった不破の
    関のありさまに、人の世の無常と歴史の変転をみつめ
    ている。

    参考です。 
       東風吹かば 子は夢見て 一人去り二人去る
       残りし家守の老夫婦 身に染み入る秋の風
    
 注・・不破の関屋=岐阜県関ヶ原にあった。675年に開設、
      789年に廃止された。「関屋」は関の番小屋。

作者・・藤原良経=1206年没、38歳。従一位摂政太政大臣。
     「新古今集仮名序」を執筆。