雁なきて 菊の花さく 秋はあれど 春の海辺に 
住吉の浜
           在原業平(ありはらのなりひら)
           (伊勢物語・68段)
(かりなきて きくのはなさく あきはあれど はるの
 うみべに すみよしのはま)

意味・・雁が鳴き菊の花が咲きかおる秋もよいが、この
    住吉の浜の春の海辺は実に住み良いすてきな浜
    だ。

 注・・秋はあれど=秋は面白くあれど、の意
    住吉の浜=大阪市住吉区の浜。地名に「住み良
     い浜辺」を掛けている。

作者・・在原業平=825~880。美濃権守・従四位上。六
     歌仙の一人。「伊勢物語」。