ながきよの とをのねぶりの みなめざめ なみのり
ふねの おとのよきかな         
                  (作者不明)

(長き夜の 遠の眠りの みな目覚め 波乗り舟の 
 音の良きかな)

意味・・長い夜の眠りはすでに目覚めている。
    私は宝船に乗って心地よい波の音が聞こえて
    来る夢を見た。
    このような吉夢が見られた事は、今年は良い
    年になりそうだ。

    回文(上から読んでも下から読んでも同じ
    文字の配列)です。 

    この歌は16世紀中国の「日本風土記」の本
    に紹介されたものです。
    近世、初夢の晩(正月二日)に吉夢を見る為に
    宝船の絵を枕の下に敷く風習があった。
    その絵に添えて書かれた歌です。