古へに 変はらぬものは 荒磯海と 向かひに見ゆる
佐渡の島なり
               良寛(りようかん)
               (良寛全歌集・1239)
(いにしえに かわらぬものは ありそみと むかいに
 みゆる さどのしまなり)

意味・・昔と少しも変わらないものは、古里の岩の多い
    海辺と、沖の向こうに見える佐渡の島である。

    生きとし生きる物は皆死に、また生まれ変わる。
    盛者は滅び、また生まれる。喜怒哀楽の感情も
    その都度変わるものである。この、無常の世の
    中で、大昔から変わらないものは、荒波の打ち
    寄せる海岸と、海の向こうに見える佐渡島だけ
    である。

 注・・荒磯海(ありそみ)=岩の多い海辺。

作者・・良寛=1758~1831。