かがやける 少年の目よ 自転車を 買ひ与へんと
言ひしばかりに
            宮柊二 (多く夜の歌)

(かがやける しょうねんのめよ じてんしゃを かい
 あたえんと いいしばかりに)

意味・・喜びにいま輝いているこの少年の目はどうだ。
    自転車を買ってやろうと、たった今父の私が
    言っただけのことで。

     欲しがっていた自転車を買ってやろうと我が子に
    約束したところ、たちまち頬(ほお)を火照(ほて)
    らせ、満面に笑みを浮かべながら心を覗(のぞ)き
    込むように私の目を見つめる。少年のその瞳は、夢
    に満ちてきらきらと輝く、純真そのものの瞳であっ
    たことだ。

作者・・宮柊二=みやしゅうじ。1912~1986。新潟県
     長岡中学卒。北原白秋に師事、秘書。