雪霜に 色よく花の さきかけて 散りても後に
匂う梅の香
                芹沢鴨

(ゆきしもに いろよくはなの さきかけて ちりても
 のちに におううめのか)

意味・・雪や霜に負けずほかの花に先駆けて美しく咲い
    た梅の花は、散った後にも香を残すものだ。

    自分を早咲きの梅にたとえて詠んだ歌です。

 注・・さきかけて=「咲きかけて」と「先駆けて」を
     掛ける。

作者・・芹沢鴨=せりざわかも。1826~1863。近藤勇ら
     と新撰組を結成する。横暴な振る舞いのため
     暗殺される。

出典・・菊池明「幕末百人一首」。