梅もみな 春近しと 咲くものを 待つ時もなき
我や何なる
          紀貫之 (拾遺和歌集・1157)

(うめもみな はるちかしと さくものを まつとき
 もなき われやなになる)

意味・・梅でさえもどれもが春が近いといって花咲く
    のに、開花する時を待つことのない、我が身
    は一体何なのだろう。

    開花した梅の花と対比して、不遇な身の上を
    嘆いた歌です。

作者・・紀貫之=きのつらゆき。872~945。従五位下・
     土佐守。古今和歌集の撰者、仮名序を執筆。