物思へば 心の春も 知らぬ身に なにうぐひすの 
告げに来つらん
              建礼門院右京大夫 
              (玉葉和歌集・1842)

(ものもえば こころのはるも しらぬみに なに
 うぐいすの つげにきつらん)

意味・・物思いに沈んでいるのでのどかな春が来た
    とも知らず、心の晴れることのない私の所に、
    うぐいすは何を知らせに来たのだろう。

 注・・物思へば=好きな人に思い悩むなど。
    心の春=「心が晴れる」を掛ける。
    うぐいす=「憂く干ず」(つらい涙が乾かない)
     を掛ける。

作者・・建礼門院右京大夫=けんれいもんいんのうきょ
     うのだいぶ。生没年未詳。平安・鎌倉時代の
     歌人。