玉藻刈る 敏馬を過ぎて 夏草の 野島が崎に
船近づきぬ
            柿本人麻呂 (万葉集・250)

(たまもかる みぬめをすぎて なつくさの のじま
 がさきに ふねちかづきぬ)

意味・・海藻を刈り取っている摂津の敏馬の辺の海を
    通り過ぎて、船はいよいよ夏草の生い茂って
    いる淡路の野島が崎に近づいた。

    船旅による旅情を詠んでいます。

 注・・玉藻刈る=敏馬の枕詞。
    敏馬(みぬめ)=神戸市の灘区の海岸。
    夏草の=野島の枕詞。
    野島が崎=淡路島の淡路町の崎。

作者・・柿本人麻呂=かきのもとのひとまろ。生没年
     未詳。710年ごろ没。万葉集の代表的歌人。