身はたとひ 武蔵の野辺に 朽ちぬとも 留め置かまし
大和魂
                   吉田松陰 

(みはたとい むさしののべに くちぬとも とどめ
 おかまし やまとだましい)

意味・・身はたとえ、武蔵の野辺で朽ち果てようが、
    大和魂だけは朽ちさせることなく、留め置い
    ておこう。
    正しいと信じた事は、死を覚悟してでも断固
    としてやらずにはおれない。これが日本人の
    魂であり、この意志と覚悟を忘れずに持ち続
    けよう。

    どのような困難が待ち受けていても、成し遂
    げる気迫。周りから何と言われようが、やる
    と決めたらやる。阿保になってこそ志が成就
    し誠意が天に通じる。

 注・・大和魂=日本固有の気概のある精神。困難が
     待ち受けていても成し遂げる心意気。明治
     になって、国家への犠牲精神とともに他国
     への排外的・拡張的な姿勢を含んだ語とし
     て用いられ、昭和の初期より軍国主義的な
     色彩を強く帯び、現状を打破し突撃精神を
     鼓舞する意味で使われた。

作者・・吉田松陰=よしだしょういん。1830~1859。29
     歳。幕末の志士、思想家。

出典・・留魂録。