下見れば 我に勝りし 者もなし 笠取りて見よ
天の高さを
           作者未詳

(したみれば われにまさりし ものもなし かさとりて
 みよ てんのたかさを)

意味・・下を見たら自分より勝る人はいない。だからと
    いって満足をしてはいけない。笠を脱いで天の
    高いのを見ることだ。自分より勝っている者は
    多い。常に向上心に心がけることだ。

    馬術の師匠である細野次雲が70歳ばかりの頃、
    その弟子が彼に向かい、「今の世に名人とい
    われる馬術家はどなたか」と尋ねると、「今
    の世に名人と申すは身でおじゃる」と、きっ
    ぱり言って、また、「ただし油断はなり申さ
    ぬ。もしも他に同じような者もあろうかと、
    今日も昼夜の修行工夫を重ねて、やめぬこと
    でおじゃる」と言い添えたという。
    (昔話より)

出典・・木村山治郎編「道歌教訓和歌辞典」。