天地の 和して一輪 福寿草 さくやこの花
幾代経るとも
              二宮尊徳

(あめつちの わしていちりん ふくじゅそう さくや
 このはな いくよふるとも)

意味・・長い冬の峠を越え、ついに春の兆しを伝える福
    寿草のつぼみが雪の中から現れた。
    この愛らしい花は、天の恵みと地の恵みが一体
    となって生まれたものである。この異なるもの
    二つが一つになる事を「和」というが、福寿草
    も和の恵みを受けて今年も花を咲かせた。来年
    も再来年も、ずっと咲き続けて福寿、すなわち
    「幸福と長寿」を子々孫々まで願いたいものだ。

    思えば、人間社会の「福」も、人と人とが和合
    して初めて生まれるものである。お互いに反発
    しあい、闘争しあっては幸福の花は咲かないも
    のである。

 注・・福寿草=金鳳花(きんぽうげ)科の花。2月から3
     月にかけて黄色の花を咲かす。「幸福と長寿」
     の一字取っているので、縁起のいい花として
     正月によく飾られる。また、南天の実とセット
     で「難を転じて福となす」という縁起ものとし
     て飾られる。

作者・・二宮尊徳=にのみやたかのり。一般にそんとくと
     読まれる。通称二宮金次郎。1786~1856。江戸
     時代の農政家・思想家。

出典・・メールマガジン「おかみさん便り」。