地に我が影 空に愁ひの 雲のかげ 鳩よ何処の
夕日と往ぬる
山川登美子
(ちにわがかげ そらにうれいの くものかげ はとよ
いずこの ゆうひといぬる)
意味・・地にあるものは、憂いに沈む我が影である。空に
たなびいて見えるものは、われとひとしき憂いに
充ちた雲の影である。かの空へ鳩は飛んで行った。
あの鳩よ。この愁いの夕暮れに去って、何処に赴
かんとするのか。
亡夫に繋(つな)がる挽歌である。登美子は23歳で
結婚して間もなく夫は病気を患う。そして2年後
に夫に先立たれてしまった。この頃詠んだ歌です。
これから先、どうしたらよいのだろうか。鳩にも
飛び去られた今、愁いがつのる一方の気持ちを詠
んでいます。
作者・・山川登美子=やまかわとみこ。1879~1909。30歳。
大阪・梅花女学校卒。与謝野鉄幹、与謝野晶子ら
と「明星」で活躍。
出典・・竹西寛子著「山川登美子」。
夕日と往ぬる
山川登美子
(ちにわがかげ そらにうれいの くものかげ はとよ
いずこの ゆうひといぬる)
意味・・地にあるものは、憂いに沈む我が影である。空に
たなびいて見えるものは、われとひとしき憂いに
充ちた雲の影である。かの空へ鳩は飛んで行った。
あの鳩よ。この愁いの夕暮れに去って、何処に赴
かんとするのか。
亡夫に繋(つな)がる挽歌である。登美子は23歳で
結婚して間もなく夫は病気を患う。そして2年後
に夫に先立たれてしまった。この頃詠んだ歌です。
これから先、どうしたらよいのだろうか。鳩にも
飛び去られた今、愁いがつのる一方の気持ちを詠
んでいます。
作者・・山川登美子=やまかわとみこ。1879~1909。30歳。
大阪・梅花女学校卒。与謝野鉄幹、与謝野晶子ら
と「明星」で活躍。
出典・・竹西寛子著「山川登美子」。
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