*************** 名歌鑑賞 ****************


まっさきに 気がついている 君からの 手紙 いちばん
最後にあける
                                俵万智

(まっさきに きがついている きみからの てがみ
 いちばん さいごにあける)

意味・・家のポストに届けられていた幾通かの郵便物の
    中に、あなたからの手紙をまっ先に見つけ出し
    ていながら、じれったさを楽しむかのように、
    私はその手紙を開封するのをわざと後回しにし
    て、いちばん最後に開封したことだ。

       嬉しさや期待、ときめきや急(せ)く気持ちとと
    もに、逆に楽しみは後に取っておきたいような
    気持ちやじれったさを楽しむような気持ちが混
    在している様子がよく伝わってくる。

作者・・俵万智=たわらまち。1962~。早稲田大学卒。
    佐々木幸綱に師事。歌集「サラダ記念日」が有名。

出典・・インターネット「俵万智のチョコレートBOX」。