*************** 名歌鑑賞 ***************


江のひかり柱に来たり今朝の秋

                   成田蒼虬

(えのひかり はしらにきたり けさのあき)

意味・・朝起きてみると、いつもと違って、部屋の奥
    まった柱にも日の光がさしている。それもゆ 
    らゆらと揺れながらである。あ、そうか、今
    日は立秋だったのだ。家のすぐ前の川の水面
    から光が反射して、こんなところまで届くの
    か。やはり秋だなあ。

 注・・今朝の秋=立秋の朝。立秋は八月八日頃。

     暑の昼に対する言葉で、気分的にもすがす
     がしい。

作者・・成田蒼虬=なりたそうきゅう。1761~1842。
    頼山陽と交流。月並俳句の作者として名高い。

出典・・句集「蒼虬翁句集」(尾形仂篇「俳句の解釈と
    鑑賞辞典」)