*************** 名歌鑑賞 ***************


山桜 咲きそめしより 久方の 雲居に見ゆる 
滝の白糸
                源俊頼

(やまざくら さきそめしより ひさかたの くもいに
 みゆる たきのしらいと)

意味・・山桜が咲き始めた頃から、はるか遠くの山の
    景色は空から落ちる滝の白糸のように見える
    ことだ。

    山頂から山裾にかけて咲く山桜の遠望を、天
    から落ちる滝に見立てて詠んだ歌です。

 注・・久方=光や雲の枕詞。
    雲居=空のこと。雲のあるあたり。
    滝の白糸=滝の流れを白糸に譬えた歌語。

作者・・源俊頼=みなもとのとしより。1055~1129。
    従四位上・左京権大夫。金曜和歌集の撰者。

出典・・金葉和歌集・50。