*************** 名歌鑑賞 ****************


ふるさとの 花の盛りは 過ぎぬれど おもかげさらぬ
春の空かな
                  源経信
            
(ふるさとの はなのさかりは すぎぬれど おもかげ
 さらぬ はるのそらかな)

意味・・故郷の花の盛りは過ぎてしまったけれど、その
    美しかった様子は目に浮かんで消えない春の空
    である。

    美しく咲いていた桜の面影が忘れられない。そ
    してそこに咲いていた故郷の活気のある時代も
    忘れずに思い出されて来る。

 注・・ふるさと=古里。昔の都、荒れてしまった旧跡、
     以前住んでいた土地。
    おもかげ=面影。幻影、思い出される姿。

作者・・源経信=みなもとのつねのぶ。1016~1097年。
    正二位大納言。

出典・・新古今和歌集・148。