***************** 名歌鑑賞 *****************

  
朝づく日 匂へる空の 月見れば 消えたる影も
ある世なりけり
                香川影樹

                
(あさずくひ におえるそらの つきみれば きえたる
 かげも あるよなりけり)

意味・・朝日が光り輝く空に残る月を見ると、すっかり
    光も消えている。そのように時めいて光輝く存
    在もあれば、不遇のまま消えてゆく人もあるの
    が、この世なのだなあ。

    現在は年金制度、生活保護制度、健康保険制度
    などの社会保障があり、不遇の人は少なくなり
    改善されて来ている。

 注・・朝づく日=朝日。
    匂へる空=光輝く空。

作者・・香川影樹=かがわかげき。1768~1843。号は
    桂園。桂園派の和歌は歌壇の一大勢力となり近
    世に影響を与えた。歌集「桂園一枝」。

出典・・歌集「桂園一枝」(小学館「近世和歌集」)